
テーマ:「スフィア基準とは何か?―国際人道支援の基準を知る」
講師:五十嵐 豪 氏(CWS Japan)
開催日:2025年7月28日(オンライン開催)
概要:
本セミナーでは、国際的な人道支援の共通基準である「スフィア基準」について、五十嵐豪さん(CWS Japan代表)を講師にお迎えし、スフィアの理念を学びながら、「人道支援とは何か?」「支援者としてどのような姿勢を持つべきか?」を改めて考える貴重な時間となりました。
参加者の皆さまからも、「スフィア基準=数字」と誤解していたが、その本質に触れられたという声が多く寄せられています。
「ハンドブックよりも被災者をしっかり見ること」を大切にしながら、スフィアハンドブックを“辞書のように”支援の現場で活用していけるとよい、という印象的なメッセージもありました。
主なポイント
- 誕生の背景:1994年ルワンダ内戦での支援の質不足により、多くの命が失われた反省から、1997年にスフィアプロジェクトが発足。
- 基本理念:
- 被災者には尊厳ある生活を営む権利がある
- 支援者はその権利を回復するため、可能な限りの手段を尽くす
- 誤解の解消:
- スフィア基準は海外や途上国専用ではない
- 3.5㎡やトイレ20人に1基などの数字は「目安」であり、最低基準そのものではない
- 実践の要点:
- 被災者中心の支援
- 説明責任(Accountability)の確保
- 状況に応じた柔軟な適用とリスク低減策
- 活用方法:ハンドブックの丸暗記は不要。必要時に参照し、現場状況に合わせて応用する「辞書的活用」が推奨される。
▼ スフィアハンドブック(購入をご検討の方はこちら)
https://jqan.info/sphere_handbook_2018/
アーカイブ動画
※ご希望の方は字幕をONにしてご視聴ください。
感想アンケート
是非ご視聴いただいた感想をご記入ください。
https://forms.gle/9br1TrfnAhUQzKYw7
次回勉強会のご案内
次回のN-NET主催勉強会は、「誰もが安心安全な避難生活をおくるために~ジェンダーと多様性の視点から災害時の課題を学ぶ~」をテーマに開催いたします。
防災・復興の現場で求められるジェンダー視点について学ぶ機会となります。ぜひご参加ください。
- 日時:2025年8月19日(火)15:30~16:50
- 開催方法:オンライン(Zoom)
- 講師:小山内 世喜子さん
(一般社団法人 男女共同参画地域みらいねっと 代表理事/青森県防災アドバイザー/防災士/キャリアコンサルタント) - 定員:80名(先着順)
- 申込締切:8月15日(金)13:00 ※定員に達し次第締め切ります
- 申込フォーム:https://forms.gle/bsp3VFVErtSm5Azd8
今後も引き続き、災害支援や人道支援に関する学びの機会をつくってまいります。
ご参加ください!